日々是

やっと春っぽくなってきた。
やはり冬というものは、低血圧の所為もあるけれど、身体が全然動かないのである。
生活もあまり褒められるものではなかった。

哀しみが続く。
先週から大学の恩師か立て続けに旅立たれた。
宮村先生、龍先生。

宮村先生は、私の演技演出の基礎をバリバリに叩き込んでくれた。現在の私のレッスンでも取り入れているメソッドがある。
その他に彼が残してくれたものは、たぶん歌謡曲であろう。
和田アキ子の「古い日記」、山口百恵の「プレイバックpart2」、円広志の「夢想花」などは、カラオケで歌えと言われたら、たぶん私の同期はみんな歌えるだろう。
なぜならば授業でこれらの曲を使って、ずっとずっと有酸素運動をやっていたからだ。
だから、これらの曲を聴くと、なわとびと踏み台昇降運動を思い出してしまう。

シェイクスピアの「夏の夜の夢」が学外定期公演で、シアタードラマシティ、東京芸術劇場で行われた。どちらもキャパ500人くらいだったと思う。
その舞台に立つ為に、2時間を超える舞台に立てる身体にする為に、ひたすらトレーニングの日々だった。

私たちの学年と宮村先生はウマが合ったのだと思う。そういう意味では結束力が他の学年とはえらく違った。みんなで行った鶴橋の焼肉はまだ忘れられない味である。


龍先生は、ダンスの先生だった。
宝塚出身でシアタージャズを教えてくれていた。
そして、いわゆるスパルタ教育をする人でもあった。
現在の教育では是非はあるだろうけど、あの厳しさは未来を生き抜くためには必要だったと思う。

タバコを薫せながらカッカッカッと笑う人であった。そしてお茶目な人でもあった。
こんなとこが愛されるんだなと思った。
宝塚出身は伊達ではない。

二人の遺してくれたものは、私にとって偉大だ。
お芝居を生業にできているのは、彼らのおかげである。
悲しいなぁ。哀しいなぁ。
また会いたかったなぁ。

きっと私ができることは、
この仕事で生きていくことなんだろうなぁ。

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