ある秋のことだった。
先輩が、
「ミルノぉ、お芝居がやりたいよ」
ランチ中の話だった。
同じ時期に、別の子から、
「お芝居やりたいんだよ、ミルノ」
LINEでのやりとりだった。
なぜ私に言うのだ。
別に私はプロデューサーでないし、
劇団をやっているわけでもない。
だけど、なぜ私に言ってくれたのだろう。
と、ふと考えた。
もしかしたら、神様がやれと言っているのかもしれない。
思い返してみれば、
大学生の時に学園祭で舞台公演のプロデューサーをやった。そういえば、やった。
なんかテンパって、この時にピアスの穴開けた気がする。
私は実は、人望の自信が全然ない。
ご飯を誘うのだってそれはそれは勇気がいるのだ。
だから不安だった。
人が集まってくれるのか。
そんな想いを抱えて、先輩と企画を立ち上げた。
恐る恐るお願いしたい人たちに声をかけた。
最初にお願いした人には断られた。
ああ、この断られるのが恐怖なのよね。
でも、やりたいと言ってくれた人もいた。
そしてなぜか巻き込まれた人もいた。
脚本もずっとお願いしたい人にお願いできた。
今回、この企画に関わる人たちすべてが、
大阪芸大出身者です。
もともとそんなコンセプトで人集めしたところもあるけど、
先輩が演出できるし、
キャストはブランクある子もいるけど、
芝居やってた仲間だし、
劇場は同期が経営してる、
いろんなご縁が重なってこの企画は始動しました。
もう一度芝居をやっていいと思う。
好きなことをやめなくてもいいと思う。
関西に住んでることを言い訳にせず、
子供がいることも言い訳にせず、
仕事があることも言い訳にせず、
じゃあ、どうやって乗り越えてみせようか。
挑戦の作品です。
ぜひ観ていただけると嬉しいです。
朗読劇『かわたれのアルビレオ』
2019年2月10日(日)14:30/17:30 開場は開演の30分前予定
中野新橋 プライムシアター
チケット 2500円 (当日精算のみ)上演時間 約70分
出演 佐藤美佳子 / ミルノ純 / 田中裕子 / 中野ちひろ / 上野奈津子
脚本 新井幸雨 / 演出 佐藤美佳子 / 美術 根来美咲
あらすじ
片瀬まひるは警察官。ある日彼女の同級生、糸宮朝が行方不明になっていることを聞かされる。
上司は自殺と考えるが、彼女はどうしてもそう思えなかった。
糸宮朝との思い出を辿りながら、彼女は真相を追い求めていく……
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