オカンとの秋の思い出

私が小さいころ、
オカンは窓を見て泣いていた。
不思議だったので「なんで泣いたの?」と聞いたら、

「秋はなんだか切なくて涙がでちゃうの」

 

当時はそれがよくわからなかったけど、
最近はなんとなくわかるようになってきた。

人を失ったときの感情と秋の空の空気感はとても近い。

ああ、そういえば記憶の片隅に追いやられていたけれど、オカンと私のお兄ちゃんにも天国で会えたかなぁー?

そんなこと考えたら、少しウルっとしちゃった。

実はまもなくオカンの三回忌。
時の流れは早い。

人生総じて親不孝者だったんですが、
できたのにやらなかった親孝行がいくつかあって、
ふと思い出してしまうのです。

◆オカンとの最後の面会。
大変だとわかっていても、弾丸スケジュールだとしても、やっぱり息子を連れてオカンに会いに行くべきだったと後悔している。ホントにホントにこれだけは後悔してる。
iPhoneに残ってるオカンの留守番電話は今でも消せない。

◆私が歌うライブをほぼ見てくれたことがなかった
ゴスペルの大会にもきませんでしたし、歌手デビューしたときの武道館かな?それだけ。招待かけろよ私ー。
あ、でもミュージカル645は褒めてくれた。珍しく。

親の好きな芸能活動をして、
親を喜ばせたくて、親に認められたくて、
頑張ってたところがあって。

◆一番の親孝行は出産
私の人生の中の誤算はこちら。
「この作品の主役だよ!」っていうものを増やしていきたかった。それが親が安心するんだと思った。

オカンが余命宣告を受けて、
私が妊娠をしたタイミングが一緒で、
心と頭がぐちゃぐちゃだった私に、
弊社社長が「強さだよ」と教えてくれた。
出産するまで、自分の弱さをあんなにクリアに出せたことも珍しかったんじゃないかなぁ。

もちろんそれなりの強さ、ゲット。

オカンにしかできない相談もるわけで。
それがなくなってしまったのは辛いものです。
もちろん義母がステキな人なので、相談したりは、
よくさせてもらってます。嫁いだ先がこの家族で良かった。

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